看護師が配属される環境のうち、特にやりがいの大きな場所として集中治療室があります。集中治療室は、基本的に緊急に治療を要する重篤な患者を看護するケースがほとんどであり、極度の緊張感と高い集中力が求められる医療現場です。

医師だけではなく、臨床工学技士や薬剤師、管理栄養士、リハビリテーションスタッフなどのさまざまなプロフェッショナルとチームを組むことが少なくありません。迅速に処置にあたり、生命の危機と戦っている患者をサポートすることは、ほかの医療現場にはない貴重な経験となるでしょう。集中治療室で勤務することにより、幅広い医療の知識や技術、緊急時の緩和ケアなどを学ぶことができ、自分のスキルアップにつながることにやりがいを感じる看護師も多いようです。

また、治療の結果、患者が無事に回復できた場合には、心からの感謝の言葉をかけてもらえることも多々あり、それが何よりのやりがいだという看護師もいます。集中治療室という隔離された環境で、自分の命を救おうと必死になって奮闘してくれる看護師の姿は、将来に大きな不安を抱えている患者からすると、このうえなく頼もしく感じるでしょう。そこで交わしたコミュニケーションは、後に待ち構える厳しいリハビリに耐える糧にもなります。

さらに、退院してからも患者と交流が続くケースもあるようです。そうして、自分が担当した患者が元気に尋ねてきてくれることが楽しみだという看護師も少なくありません。